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01_不動産の基本

1.不動産とは
 不動産…土地や建物
2.土地の価格
 公示価格
 基準地標準価格
 固定資産税評価額
 相続税評価額(路線価)
3.鑑定評価の方法
 取引事例比較法
 原価法
 収益還元法
4.不動産の登記
 ※登記には対抗力はあるが公信力はない!
 不動産登記簿の構成
 不動産登記の効力
 仮登記とは

1|不動産とは

[土地]およびその[定着物](建物や石垣など)を言う。

2|土地の価格

1.土地の価格

(1) 実勢価格(時価)

売主と買主の[合意]で決まる価格。公的な価格を目安に決められる。

(2) 公的な価格

[公示価格]、[基準地標準価格]、[固定資産税評価額]、[相続税評価額(路線価)]の4つ。
①公示価格
管轄:[国交省]
用途:[一般の土地取引価格の指標]
基準日:[1月1日]
公表日:[3月下旬]
対公示価格比:[100%]
②基準地標準価格
管轄:[都道府県]
用途:[公示価格の補足]
基準日:[7月1日]
公表日:[9月下旬]
対公示価格比:[100%]
③固定資産税評価額
管轄:[市町村]
用途:[固定資産税]や[不動産取得税]の計算用
基準日:[1月1日]※[3年毎]
公表日:[3月か4月]
対公示価格比:[70%]
④相続税評価額(路線価)
管轄:[国税庁]
用途:[相続税]や[贈与税]の計算用
基準日:[1月1日]
公表日:[7月1日]
対公示価格比:[80%]

3|鑑定評価の方法

公的な価格が目安とは言え、それが実態と[乖離]する場合もある。そこで、[不動産鑑定士]等が判定を行う。

1.鑑定評価の方法

(1) 取引事例比較法

似たような取引[事例]を参考に、修正や補正をする方法。

(2) 原価法

[再調達原価]([今]買ったらいくらか)を求め、それに[減価]修正を加える方法。

(3) 収益還元法

対象不動産が[将来]生み出すであろう[純収益](収益-[費用])と最終的な[売却]価格から現在の価格を求める方法。
①直接還元法
対象不動産が生み出す[単年度]の純収益を[一定]率で割り戻して価格を算出。
②DCF法
「保有期間各年に対象不動産が生み出す純収益」と「最終的な売却価格」を「[現在価値]に割り戻して」足し合わせて算出。

4|不動産の登記

不動産は、所有地や所有者等の権利などが不動産登記記録([登記簿])に記載され、[公示]される。記録は[登記所]([法務局])に申請([オンライン]可)して行う。手続をすればだれでも[閲覧]可能。

1.不動産登記簿の構成

不動産登記簿は[表題部](表示に関する登記)と[権利部](権利に関する登記)から構成。また、権利部は[甲区]と[乙区]に区分。

(1) 表題部(表示に関する表記)

不動産の[所在地]、[面積]、[構造]などが記録される。
①土地
[所在]、[地番]、[地目](宅地・田・畑・山林など)、[地積]など
②建物
[所在]、[家屋番号]、[種類](居宅・店舗・事務所など)、[構造](木造・鉄骨・鉄筋コンクリートなど)、[床面積]など

(2) 権利部(権利に関する登記)

①甲区
所有権に関する事項※が記録される。
※所有権の[保存]、所有権の[移転]、[差押え]、[仮処分]等
②乙区
所有権以外の権利に関する事項※が記録される。
※[抵当]権、[先取特]権、[賃借]権等

2.不動産登記簿の効力

(1) 不動産登記簿の効力

①対抗力がある
登記をしておくと、「自分がその不動産の権利者だ」と第三者に[主張]できる。
②公信力はない
[虚偽]を含む登記を信じて取引して損害を被っても法的に[保護]されない。

3.仮登記とは

不動産の[本登記]をする要件を満足しない場合に行い、登記の[順位]を保全できる。ただし仮登記には[対抗力]がない。